2024年9月19日木曜日

『9・16 さようなら原発全国集会』でスピーチ

 


メッセージ>

               これ以上海を汚すな!市民会議 共同代表 織田千代


皆さまこんにちは、私は、福島県の太平洋側にあるいわき市から参りました、これ以上海を汚すな!市民会議(これ海)の織田千代と申します。

 福島原発事故に由来する「処理汚染水」が、海洋に放出され、今年の8月ですでに1年が経ち、今は8回目の海洋放出が行われてしまっています。

 本当に多くの反対を無視し、漁業者、関係者との約束を反故にして、強行に進められた海洋放出は、今現在もたくさんの矛盾や理不尽さをそのままに進められてしまっていますが

私たちの反対の声は止まず、差し止め訴訟も起こされています。

 

さて、たった一年前のことですが、みなさん、思い出してください。

いったいなぜ、他の手段ではなく海洋に放出だったのか。

タンクの敷地が足りない、とか安上がりであるとかいう理由も、今や、根拠を失ってきています。取り出したデブリの置き場が必要だから、という理由も、現在の実態を見ればとてもあり得ない理由ではないでしょうか。

そして流されているものにはトリチウムだけではなくストロンチウムや、炭素14などの放射性物質が残っていると言われています。トリチウムの危険性だって、きちんと説明はされていません。

 一方でとても心配なのは、何度か作業員が被曝する様な事故が起きているということです。

つい最近もデブリをほんの数グラム取り出すという作業の現場でミスが起こり中断されました。廃炉に欠かせないとされるデブリの取り出しはのっけからつまづいた様子ですが、

その現場の状況や背景など、詳しいところは明らかにならないままです。

 あまりの高線量のために短時間づつ交代で行わねばならない作業、昨年から何度か続いている事故は、根本的にこの様な困難さを作業員に強いる状態で行われているのです。

それが改善されない限りまた続いていくかもしれません。

 復興のためには廃炉が欠かせない、そのためにデブリの取り出しが必要という言葉を繰り返し、それを納得しろ、とばかり何度も私たちは聞かされています。

 しかしその様に危険なデブリの取り出しは本当に可能なのでしょうか、

取り出した後どうするのでしょうか。

廃炉の最終形は語られないまま、闇雲に進めている様にしか見えません。

 地元では、魚屋さんが減りスーパーの売り場には他の県で採れた魚が並んでいます。

事故から13年半も経ち、大きな痛手を受け続けながらも、漁業を続けたい、海洋放出に反対を続けていくと話す、地元漁業の現場は重い疲労感が漂っている様に見えます。

 海洋放出1年にあたる、この824日には岸田総理が地元いわきにやってきて、うまいうまいとお刺身を食べ、県魚連の会長に向かって、海洋放出の件は最後まで責任を持つと話したりしています。 

 常磐沖は元々本当に美味しい魚が取れる豊かな漁場なのです。

事故前のように素直にうまいと言えない暮らしを住民に押し付けておいて、いったい何を言ってるんだろう、と思います。

放出1年後の今年、心配したほど魚の売り上げに影響がなかった、だから海洋放出は問題ないことだ、という様に論点をずらした形で発表され、そのままテレビや新聞で報道されて一般の人たちに届き、海洋放出は問題ない、という世論が作られていきます。

現場で作業員事故が何度起きていても、海洋放出は問題ないとして突き進む、どんなに大きな地震が起きても、原発の再稼働を着々と進める、老朽化した原発を使い続ける、核のゴミ捨て場は見つからないまま原発政策を復活させる。

南海トラフの巨大地震に対して備えましょう、といいながら、そこにある原発は大丈夫なのかという国民の心配についての情報は出さない、

 そのように一貫して国と東電のとてもいびつなやり方が通ってしまってると思います。

 人々の平穏な暮らしやその命をさしおいても、進めたいものがある、ということが

とても象徴的に現れています

このやり方で、得をするのは誰なの、という疑問もいつもついて回ります。

もしも放射能の影響が実際に現れる、その様なことになったら、取り返しがつかない、と地元の漁業者も一般の生活者も本当に怯えていますが、その点について触れられることもほとんどありません。

 太平洋でつながる島国をはじめ、多くの外国から反対のメッセージも届いています。

そこで共通して言われるのは日本政府、東電の出す情報、説明が不足しているということです。

過酷な原発事故を起こしておいて、さらに事故に由来する放射能を含む水を意図的に、世界中に振り撒いてしまう。それについての十分な説明も、人々の了解も無く、放出を始めてしまったのです。全くあり得ないことです。

海は一体、誰のものでしょう。漁業者だけのものでもない、国や東電のものでもない、まして人間だけのものでもないのです。

私たちが心配していることは、将来にわたる放射能の影響であり、地球環境をこれ以上放射能で汚染させたくない、ということです。

どうか、なんとしても立ち止まってほしい、一刻も早くこの放出をやめてほしい。

私たちの願いは変わらず、できる限りの声を上げ続けていきたいと思っています。

2024年9月16日月曜日

動画を公開!【ALPS処理汚染水放出開始から1年― テニアン島元議員 ワニータ・メンディオラさんに聴く 太平洋からの声】


<動画> ぜひ、ご覧ください!

https://youtu.be/kBhaVcu2dWY


 9月2日、ワニータ・メンディオラさん(テニアン島元議員、日本の南隣の北マリアナ諸島)から、たいへん重要なお話をお聞きしました。

テニアン島は、日本と歴史的に深いつながりがあり、核の危険にさらされてきた島です。

ワニータさんは、汚染水の海洋投棄は、「破滅的かつ不可逆的であり、日本の海洋境界線をはるかに超えて、私たちアジア太平洋地域社会が食料、健康、そして一般的な幸福のために依存しているデリケートな生態系や貴重な資源に影響を及ぼす」と強く批判されました。


また、ワニ―タさんの父は、日本政府の低レベル放射性廃棄物の海洋投棄計画に対する反対の声をあげ、日本にも招かれていたこと、当時の日本政府は海洋投棄の計画を断念したことなど述べられました。


ぜひ、ワニータさんのお話をお聞きください。

(概要欄に貴重な資料を掲載しています)



2024年9月9日月曜日

グローバルアクション・フォトアルバムを公開しました。



この夏、汚染水海洋投棄に反対するグローバルアクションが、日本各地、世界各地で取り組まれました。
送っていただいたアクションの写真を動画にしました。

みなさんの思いをぜひ、ご覧下さい。

■グローバルアクション2023年 フォトアルバム動画

https://youtu.be/rv6Ml672t-M


■グローバルアクション2024 フォトアルバム動画

https://youtu.be/StOA3ouetNQ

2024年8月31日土曜日

お知らせ:テニアン島元議員ワニータ・メンディオラさんに聴く太平洋からの声


チラシPDF  ←こちらから

ALPS処理汚染水放出開始から1年ー

テニアン島元議員ワニータ・メンディオラさんに聴く太平洋からの声


 日本のALPS処理汚染水放出の決定・開始に対する太平洋諸島からの声はあまり報じられていません。

日本の南隣、北マリアナ諸島から来日中のテニアン島元議員ワニータ・メンディオラさんを迎えてじっくりお話を伺います。


■日時:9月2日月曜 18時30分~20時


■ゲスト:ワニータ・メンディオラさん(北マリアナ諸島テニアン島元議員)


■開催:オンラインZOOM、英語日本語逐次通訳、参加無料

■申込み:申し込みフォームから入力送信 https://forms.gle/P5kMQ6Je1iMKGRby5

英語版 https://forms.gle/r3FpjnAEzr4FQpd49


■お問合せ alps.sashitomeru@gmail.com TEL080-1807-6999

■主催:ALPS処理汚染水差止訴訟原告団・支援する会、ALPS処理汚染水海洋放出を差し止める会

 

2024年7月31日水曜日

8月24日、グローバルアクション2024を呼びかけます!

 


放射能汚染の海洋投棄に反対するみなさんへ

824、グローバルアクション2024を呼びかけます!


 昨年413のグローバルアクションには、日本国内だけでなく世界各地から放射能汚染水の海洋投棄に反対する声があがりました。送られてきた100 枚近い写真や力強いメッセージに、私たちはとても勇気づけられました。みなさんのご参加にから感謝いたします。こちらのグローバルアクション2023のフォトアルバムをご覧ください。

https://www.dropbox.com/scl/fi/21374ymtci0p98ohfrlcd/GA-415.pptx?rlkey=umhyenbg036axkqxpim7vmh02&e=2&dl=0


しかし、国内外から無数の反対の声があるにもかかわらず、昨年824、岸田政権は放射能汚染水海洋投棄を強行しました。

これまでに7回の投棄が行われ、3,589立法メートルになり、トリチウム放出量は約8.6兆ベクレルになります。夏休み、海水浴を楽しむ子どもたちに考慮し、8月の投棄は中止してほしいと東電に市民団体が申しいれても、安全が確保されているとして、予定通り投棄を行いました。


海は全てのいのちの源です。間の都合で放射性物質を投棄してはいけないのです。まして、海の生物は声を上げることはできません。反対の声を上げられるのは私たち人間だけ!今年も地域や国を越えて、私たちはつながり、放射能汚染水投棄中止を求めるアピールをしましょう。


★グローバルアクション2024824います。⼀⼈でも仲間と緒でも、室内でも戸外でも、お手製のプラカードを掲げてアピールし、国や地域、団体名など明記して画像を下記までお送りください。

  24日前後のスタンディングも歓迎です。

これ海のブログやFacebookでシェアします。


★もうひとつお知らせがあります。

海洋投棄が始まった2023824を忘れないために、

今月から福島県内で毎月 24 にスタンディングをいます。

みなさんにもぜひ参加していただきたいと思います。

こちらも画像をお送りください。


これ以上海を汚すな!未来にきれいな海を残そう!

私たちは連帯し、声を上げていきましょう!

みなさんからの画像、お待ちしています。


画像、メッセージ送付先: koreumikaigi@gmail.com

これ海ブログ: https://ko-reumi.blogspot.com


<English>

To all those opposed to the dumping of radioactive waste water into the Pacific Ocean: 

 Don't Contaminate the Oceans Anymore! Citizens’ Council (KOREUMI)’s 2024 global action will take place on August 24!  


During our April 13 global action last year, people from Japan and across the world raised their voices against the dumping of radioactive waste water into the Pacific Ocean. We were deeply encouraged by the close to 100 photos and powerful messages we received. We express our heartfelt thanks for your participation. Please feel free to view the 2023 global action photo album at this link: https://www.dropbox.com/scl/fi/21374ymtci0p98ohfrlcd/GA-4 15.pptx?rlkey=umhyenbg036axkqxpim7vmh02&e=2&dl=0 


Despite these countless voices of opposition from Japan and around the world, on August 24 of last year, the Kishida administration forced through the dumping of radioactive waste water into the Pacific Ocean. There have been 7 discharges thus far, releasing a total of 23,589 cubic meters of contaminated water and approximately 8.9 trillion Becquerels of tritium. Civil groups petitioned TEPCO to suspend this year’s August discharge out of consideration for children enjoying recreational activities at the ocean during their summer break, but TEPCO has maintained that safety has been ensured and is attempting to dump the contaminated water as  planned.


The ocean is the source of all life. We cannot dump radioactive materials into it for human convenience. Moreover, ocean creatures cannot raise their voices. It is only us humans who can raise our voices in opposition! Let’s connect again this year across region and nation to advocate for an end to radioactive wastewater dumping.


  We will have a global action on August 24. Alone or with friends, indoors or outdoors, please display a handmade sign/banner and send us a photograph that indicates your country, region, and/or organization name. We enthusiastically welcome any protests or demonstrations around the 24th. We will share them on KOREUMI’s blog and Facebook page.


We have one more announcement. In order not to forget August 24, 2023, the day the ocean dumping began, we will begin protesting in Fukushima prefecture on the 24th of each month, starting this month. We would like to invite you to participate in this as well. Please send us your photos.


 Don’t contaminate the oceans anymore! Leave clean oceans to the future! Let’s be in solidarity and raise our voices! We look forward to your photos.


Don't Contaminate the Oceans Anymore! Citizens’ Council (KOREUMI) 


Please send your photos and messages to: koreumikaigi@gmail.com KOREUMI blog: https://ko-reumi.blogspot.com 


【国際フォーラム】と【汚染水問題勉強会】のお知らせ

 


                                 ■チラシpdf  ←ダウンロードできます


■「太平洋を汚染しないで!海を守って!」

                国際フォーラム


(日時)日本時間8月18日午前9時から


参加無料です。日本語通訳と字幕付きです。汚染水の海洋投棄から1年となるのを前に、汚染水問題に詳しい専門家(FoEジャパンの満田さん)や、

海洋投棄に反対する福島や日本に住む方々、核実験の影響を受けた太平洋諸国の若者や、アメリカから海洋投棄を阻止しようと活動している仲間の声を聞きます。

チラシを添付しました。


事前登録はこちらからお願いします。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_I7zT3Vy4TaGtGMaIUPVuwA#/registration


詳細はこちらをご覧ください。

https://fb.me/e/4yv0pFUn2


国際フォーラムには、「これ海」の7月15日:海の日アクションの編集動画が上映されます。


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■日本語による汚染水問題のオンライン勉強会


(日時)日本時間8月11日19時から

 

広島のハチドリ舎とカクワカ広島が主催で、日本の若者向けの汚染水問題に関する勉強会が開催されます。

学生のオンライン参加は無料ですので、学生の方で興味のある方や、汚染水問題を基礎から学びたいという方にシェアをお願いします。

一般の方や現地参加は有料になります。


ゲスト講師は「これ以上海を汚すな!市民会議」の地脇美和さんと「FoEジャパン」の満田夏花さんです。

井上まりさんからはニューヨークの原発からの汚染水放出を阻止した市民運動について報告があります。


学生さん及び現地参加をご希望の方は以下のサイトから登録できます。

https://forms.gle/mScDYLe5Kdyh9hvU6


一般の方のオンライン参加(1000円)はこちらから登録できます。

https://tinyurl.com/2dp9l2l9


【第 10 回太平洋・島サミットに関する太平洋共同体の声明】

 


第 10 回太平洋・島サミットは、7 月 18 日(木)に日本政府との共同宣言を策定し、太平洋諸国による「ブルーパシフィック大陸の 2050 年戦略」と日本の「絆政策」に向けて「共に歩む」という共通ビジョンに対する日本のコミットメントを再確認したと発表しました。


しかし、その一方で、太平洋の人びとからの再三の要請があったにもかかわらず、日本はALPS処理汚染水を海洋に投棄し続けています。
日本政府が海洋投棄を止めないのであれば、原子力問題に関する太平洋共同体は、太平洋諸島フォーラムにおける『対話パートナー』の地位を停止するよう要求しています。

【第 10 回太平洋・島サミットに関する太平洋共同体の声明】
                (2024.7.19発表)
<声明の全文>  ←ダウンロードできます。

以下は抜粋です。ぜひ全文を読んでください。

太平洋の市民社会グループ、非政府組織、運動からなる「原子力問題に関する太平洋共同体」は、損傷した福島第一原子力発電所からの放射性廃水が太平洋に投棄されていることを断固として非難する立場を堅持する。
現在進行形で行われているこの投棄作業について、私たち太平洋の人びとは相談されていなければ、同意もしていない。
~~
「太平洋諸島フォーラムに加盟する 18 カ国の人びとは海の健全性に依存しているだけでなく、海は今もこれからの世代にとってもかけがえのないコモンズである。そして事実として、その海はすでに気候危機、汚染、乱獲によって甚大な被害を受けている。

私たちは太平洋非核地帯の伝統に従って、太平洋の首脳らがより高い水準を目指すことを強く要請する。それは確固たる科学的根拠に基づくだけでなく太平洋の人びとが 2050 年戦略に盛り込んできた海に対して願う環境、保健、政治、経済、安全保障、文化、精神的および文化的希望を見たすものでならなければならない。

私たちのブルーパシフィックが直面している多くの脅威の中で、私たちは、未来の世代のために海と私たちの絆を守り、維持するために、日本の放射性廃水の投棄に断固反対するよう、太平洋の首脳に強く求めることで一致団結している。

もし日本が太平洋の姿勢を尊重しようとしないのであれば、私たちの懸念が解決されるまで、太平洋諸島フォーラムにおける『対話パートナー』の地位を停止するよう、改めて要求する。太平洋の人びとは、放射性(ニュークリア)廃水の投棄ではなく、
新しく(ニュー)明確(クリア)な未来を求めている」