2024年2月26日月曜日

記事:米国のエネルギー・環境研究所所長のインタビュー

きちんとした環境影響調査必要 放出を止め、別の選択肢を

                   (朝日 福島版 2023.12.21)


 <鈴木譲先生のコメント>

いえ、海水から直接吸収蓄積されるかどうかを確認するためには餌にトリチウムが含まれていないことが必要です。海水にも餌にも含まれていたら、たとえ魚にトリチウムが蓄積されたとしてもそれがどこからきたか分からなくなってしまいます。
 しかしそれでは現実を反映した試験にはなりません。より綿密な実験を企画するなら、飼育水にトリチウムが含まれているかいないかの2通り、餌にトリチウムが含まれているかいないかの2通り、その組み合わせで2×2=4通りの試験区を設ける必要があります。私だったら最低限、ここまでの試験を行います。東電は(被災者の補償を渋って)金が潤沢にあるのだから、さらに海水中、餌中の濃度を何段階かを設定し、その組み合わせで多数の試験区で実験を行うべきでしょう(例えばそれぞれ3段階なら3×3で9試験区)。
 要するに企画段階からやってるふりのいんちき実験です。



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