2023年6月22日木曜日

政府から、要請書への回答が届きました

5月16日の東京行動の院内集会にて、政府に手渡した要請書の回答が届きました。

(紹介議員の山崎誠議員事務所を通して届きました)


<要請事項>

1.海洋放出について、福島第一原発事故及び汚染水発生の原点に立ち返り、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」とする福島県漁連などとの文書約束を守り、理解と合意のないまま汚染水の海洋放出は行わないこと。

2.情報公開と放射線影響評価の見直しについて、政府は東京電力に対し、放出する全放射性核種の濃度、総量などの全情報を公開し、海底土や海浜砂、生物への吸着・濃縮による放射能の蓄積とフィードバックを再評価して、原子力規制委員会に改めて補正書を提出するよう求めること。

3、汚染水対策について、地下水の止水、大型タンク長期保管案やモルタル固化保管案などの検討、トリチウム分離技術の実用化など、汚染水についての抜本対策を早急に確立すること。

4、説明・公聴会について、福島県内を始め全国で本件の説明・公聴会を東京電力とともに開催し、汚染水対策について国民的議論を行うこと。

 *内閣総理大臣への要請書  ←こちらから

 

<文書回答原子力発電所事故収束対応室より

 (1)   について

まず、政府が海洋放出を決定したのは「汚染水」ではなく、「 ALPS 処理水」である。政府は、安全基準を満たさない状態での放出を認めることはない。

そのうえで、福島復興の前提である福島第一原発の廃炉を進めなければならない。そのためには ALPS 処理水の処分は先送りできない課題である。

 2015 年に福島県漁連に回答した「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」との方針は遵守し、安全性の確保と風評対策について万全を期していきたい。

これまでも、ALPS 処理水の処分については、漁業者との車座対話や地元の方々をはじめとして 数多くの説明や意見交換を実施してきた。新聞広告やテレビ CM 、ラジオ CM WEB 広告・ SNS を 通じて、全国規模の理解醸成にも取り組んでおり、科学的根拠に基づく分かりやすい情報発信を進めてきている。

また、安全性の確保について、専門的かつ客観的な立場から、IAEAの専門家が複数回来日してレビューを行っており、本年前半には、海洋放出前のレビューの結論を含む包括報告書が公表される予定。その内容も分かりやすく発信していく。

今後も、モニタリング強化や被災地水産物の消費拡大、水産物の流通維持に係る環境整備等、安全確保や風評対策に万全を期すとともに、地元の漁業者をはじめとする多くの方々に対して、繰り返し丁 寧に説明を重ねていく。

 

(2について)

東京電力は、ALPS処理水の海洋放出の方法については、御指摘の事項も含め、原子力規制委員会に実施計画の申請を実施し、原子力規制委員会が判断している。具体的には、タンクごとの濃度及び総量について示していないが、規制委員会は審査において「放出前に ALPS処理水に含まれる放射性核種の濃度を測定・評価し、トリチウム濃度を基にALPS処理水流量を設定するとともに、トリチウム以外の放射性核種の告示濃度限度比総和が1未満であることを確認した上で希釈設備に移送し、十分な量の海水で希釈して、トリチウムを含めた告示濃度限度比総和が1未満を満足するようにして海洋放出を行うことを確認していることから、これにより、放出水に含まれる放射性核種や総量について明示されることになる」としている。

 東京電力においては、放出水の分析結果について、放出前にホームページ等を通じて透明性高く情報発信をしていく。また、海底土への吸着等に関して、規制委員会は、東京電力が、 放射線環境影響評価報告書において、海水中の濃度について海底土等への吸着や生物への濃縮による低下を考慮しない保守的な設定としていること、一方、海底土等への吸着や生物への濃縮について、 放出開始と同時に海水中の濃度と平衡状態に至る設定としており、 長期間にわたる放出を保守的に考慮した状態で評価していることを確認している。

放射線環影響評価報告書の内容についても、東京電力では透明性高く情報発信に努めているところ。政府としても、引き続き丁寧な情報発信に努めたい。

 

(3について)

御指摘の大型タンクの増設による長期保管やコンクリート固化といった代替案については、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会において検討を行ったが、それらの検討も踏まえた上で、海洋放出が現実的な選択肢として結論を得ているところ。

また、トリチウム分離技術については、技術的な進捗の動向を把握するようにしているが、現時点では、実証当時の評価を覆すような技術的な進展は見られていないと承知。

このような中で、国の研究開発事業として予算化することについては、慎重に考える必要があると認識しているが、引き続き、国内外における本分野の技術開発の進捗については、アンテナ高く注視 する。

 

( 4 について)

ALPS処理水の処分方法の決定に当たっては、専門家が6年以上にわたる検討を行い、海洋放出が現実的な手段であると評価された。その上で、繰り返し多くの場での説明や意見交換を実施し、頂いた 御意見も踏まえ、2021 年4月、政府として、海洋放出を行う方針を 決定した。

方針決定以降も、 ALPS 処理水の処分について、地元自治体や各種団体の代表者等が参加する「廃炉・汚染水・処理水対策福島評議会」 や「福島県原子力発電所の廃炉に関する安全確保県民会議」をはじめとして、安全性の確保や風評対策に関する説明や意見交換を 数多く実施してきた。引き続き、様々な媒体・機会を活用した国民の皆様への正確な情報発信や、地元の皆様への丁寧な説明と意見交換を重ねていく。

■回答書 ←こちらから