2023年8月25日金曜日

報道まとめ

東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出に向け、岸田文雄首相が20日に同原発を視察するなど政府による準備が着々と進められている。
一方、漁業関係者らからは「地元への説明はないのか」「ごり押しだ」と反発の声が聞かれた。地元の不安を解消しないまま放出は断行されるのか。



■全漁連、処理水に反対姿勢崩さず 首相、風評対策で理解求める

東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、岸田文雄首相は21日午後、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長と面会する。岸田首相は22日に関係閣僚会議を開き、放出の開始時期を決める意向。それまでに安全性確保と風評被害対策を徹底する方針を伝えることで理解を得たい考えだが、全漁連側は反対の姿勢を崩さないとみられる。
 全漁連は今年6月、放出に「反対であることはいささかも変わらない」とする特別決議を採択。7月に西村康稔経済産業相と会談した際も、坂本氏が「反対の立場は変わっていない」と伝えている。
 漁業者には、処理水放出に伴う風評被害への懸念が根強い。政府は風評被害対策に300億円、漁業継続の支援に500億円の基金を設けたが、放出に反対する中国が日本産海産物に対する輸入規制を強化しており、生産現場では影響が出始めている。
 処理水の海洋放出を巡っては、政府と東電が2015年、福島県漁業協同組合連合会と「関係者の理解なしには(処理水の)いかなる処分もしない」とする約束を交わしており、漁業関係者の理解が放出の条件となっている


「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」 処理水放出計画に福島県漁連 検査重ね増やした漁獲量「ようやくここまできたのに」 (東京新聞)

東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出計画で22日にも放出期日が決まる。一貫して反対してきた福島県漁業協同組合連合会は、原発事故後の操業自粛を乗り越えて、復活に向け一歩ずつステップを踏んできた。試験操業では、厳しい自主基準で検査を重ねて福島の漁業継続に苦心。沿岸漁業の水揚げ量は事故前の2割にとどまるものの、本格操業に向け着実に増えている。「ようやくここまで来たのに」。漁業関係者らは悔しさをにじませる。(片山夏子)